プロスペクト理論とは?人を動かす2つのツボ


今回は『プロスペクト理論』について紹介していきます。

この理論は、認知心理学の理論のひとつで、行動経済学にも大きな成果をもたらした重要な理論になっています。

なぜ重要なのかというと、この理論により、人が意思決定をするさいに、何に比重を置いているのかが判明したからです。

このことを知っておくことにより、人を動かすためのクリティカルなツボが分かるので、人の動かし方がわかります

プロスペクト理論とは

それでは、プロスペクト理論についてですが、一言で言えば、人はリターンよりもリスクを回避しようとする傾向が強いといった理論です。

この理論の元となった実験があるのですが、面白い実験ですので、記事を読みながらあなたもやってみていただけたらと思います。

質問による実験

実験は、2つの質問によって行われました。

質問1

次の選択肢が提示された時、あなたはどちらを選びますか?

  1. 100万円が無条件で手に入る
  2. コインを投げ、表なら200万円が手に入るが、裏なら何も手に入らない

質問2

あなたが200万円の借金を抱えていたとしたら、次の選択肢のどちらを選びますか?

  1. 無条件で借金が100万円減額され、借金が100万円に減る
  2. コインを投げて表なら借金は全額チャラに、裏が出たら何も変わらない

実験の結果

さて、あなたはどのような回答をしたでしょうか?

実はこれ、どの選択肢を選んだとしても、期待値はいずれは100万円と変わりません

ただし、実験の結果、質問1では、無条件で100万円もらえるAの方が圧倒的に選ばれました。

一方、質問2も同じように堅実性が高いAの方が選ばれたかと思いきゃ、今度は、コインを投げて表なら全額チャラになるという、ギャンブル性が高いBの方が選ばれました。

この実験からわかったことは、人は利益を目の前にしたとき、利益を逃すリスクを避ける傾向があります。

そして、損失を目の前にしたとき、損失そのものを回避しようとする傾向が強いということがわかったのでした。

プロスペクト理論と人の動かし方

さて、この理論をどう活かすのかということですが、まず、人を動かすツボというのは、大きく分けると2つに大別できます。

それは、

  1. 快楽を得る欲求
  2. 痛みを避ける欲求

この2つです。

この2つのツボは、人のモチベーションの根源となるものなのですが、プロスペクト理論に基づけば、結果が同じであるなら、痛みを避ける欲求に訴求した方がいいということがわかっています。

運動しない親に運動させたい時の訴求方法

たとえば、 運動しない親に運動させたかったら、

  • 「運動をした方が健康にいいよ」

と勧めるよりも、

  • 「運動しないと将来介護施設行きだよ」

といったほうが、強烈なインパクトを持ち、行動させる気にさせます。

人を動かしたいなら時にはショック療法も

伝え方の技術みたいなものですが、

「どうやったら痛みを避ける欲求に訴求できるのか?」

少々ショック療法的な部分もあるのですが、どうしても人を動かしたい時、こういった方法を使った方が効果的であるということがわかっています。

ですので、訴求方法のバリエーションを複数持っておくことは、そのままあなたの大きな武器になってくれます。